四季の便り~冬~

新しい年を迎えて寒空の下、初詣に訪れる皆様で賑わう境内は1年で1番の活気で溢れました。

冬の澄んだ空気によって、利根川に立つ津宮の浜鳥居からは遥かに鹿島の台地や筑波の山々を望むことが出来ます。香取の地は関東平野東部に位置する筑波山や霞ヶ浦、利根川下流周辺の景勝地からなる「水郷筑波国定公園」の一部となっています。

霜が降る冬枯れの景色の中で神域の植物は少しずつ新たな芽を吹き、蕾がほころび始め春の兆しを感じるようになりました。

この時期には新たな年の耕作に関連する諸祭典が執り行われます。現在2月4日に行われている末社・押手神社例祭は古く鍬入神事ともいわれ、郷里近村の人々は新年を迎えてからこの日まで鍬を始め農具を用いることを禁じたとされています。また2月17日に執行される祈年祭は「としごいのまつり」とも読まれます。稲のことを「とし(年)」と表し、この祭りは1年の豊かな実りを祈る重要な祭典として奉仕されています。

梅の花も咲き、日ごとに春の息吹に包まれていく境内を散策してみてはいかがでしょうか。